君を想う

違うよ・・・


私は 優しくないし


純粋なんかじゃない


言いたい言葉は 涙声で


うまく言えなかった


「・・・ごめんなさい」


ただ・・・ごめんねしか


言えなかった


私のこの気持ちのせいで


自分勝手な想いのせいで


お兄ちゃんや朔哉君の事を


知らない内に 傷付けて


悲しませた


「・・・謝るなよ? 俺は


謝って欲しくて


身を引いた訳じゃないから」


そう言って お兄ちゃんは


私の頭に手を乗せた


・・・次の日


朝早く目が覚めて 学校に向かった


まだ 登校時間前で


通学路には誰も居ない・・・


当たり前か


近くの公園で 時間になるまで


居ようと思い 公園に向かった


「・・・麻美?」


声をかけられて 振り返ると


咲帆ちゃんが立っていた