君を想う

教室に着いて 席に座ると


咲帆ちゃんがスマホをいじっていた


きっと お兄ちゃんの


番号とアドレス登録してるんだ


そう思うと 少し胸が痛くなった


あれ・・・?


私・・・咲帆ちゃんに嫉妬してる?


咲帆ちゃんは・・・友達なのに


普通なら 友達の恋は


応援するのに・・・


でも お兄ちゃんは私の・・・


「麻美?」


ドキン


顔を上げると 朔哉君が居た


「え?」


「お前・・・顔色悪いぞ?」


「そ・・・そんな事ないよ!」


苦笑いでそう誤魔化すように言った


笑っていなきゃダメ


「・・・ならいいけど 無理すんなよ?」


そう言って 朔哉君は


私の頭を撫でた


「麻ー美! 今日ねー放課後


お兄さんと会うんだー」


そう言いながら 咲帆ちゃんが


やって来た


ドクン


お兄ちゃんは・・・何を言うつもりなんだろう?