俺は知らない内に 香坂の腕を


引っ張って歩いていた


「なんだよ?」


「どういう事よ!? 余計な事って・・・」


そう言って 俺の手を振り解く


「・・・別に」


「別にじゃないでしょ!?


何隠してるのよ?


・・・いいわよ 麻美に直接聞くから!」


そう言って スマホを出した


「待て! わかったよ・・・


今から言う事に・・・お前へこむなよ?」


「?」


俺は 香坂に全てを話した


麻美と兄貴が 本当の兄妹じゃない事や


兄貴が麻美に想いを寄せている事・・・


「・・・何それ? 冗談でしょ?」


「麻美は兄貴を選んだんだよ・・・


だから 俺を振ったんだ」


「そんなの・・・信じられる訳ないじゃない!」


そう言って 香坂は走り去った


やっぱり・・・悲しませたか?


だよな・・・


でも 香坂にも知る権利があった


「はぁ・・・」


後悔しても もう遅いよな


そんな事を思いながら


俺は家に向かって歩いた