君を想う

購買でパンを買って 教室に戻った


席に着いて 持っていた


パンを頬張った


隣を見ると 麻美と香坂が


話をしていた


「ねぇ 麻美のお兄さんって


マジカッコイイよねー?」


「そ・・・そうかな?」


少し遠慮がちにそう言う麻美


俺は そんな聞きたくない話を


聞きながらパンを頬張った


「でも・・・ちょっとシスコン?


少しウザイ感じかな?」


「まぁね・・・心配症だけど」


耳が痛い


ガタ


俺は席を立って また教室を出た


いつからこんな風に


なったんだよ・・・


頭を抱えて 溜息を吐く


「はぁ・・・」


こんな事で 麻美の兄貴に


嫉妬なんてしたくない


今朝だって 学校の校門の前に


寄りかかっているのを見た


きっと・・・麻美が来るのを


待っていたんだな


廊下の窓から 涼しい風が入った