君を想う

スマホの電源を切った


心配してくれたのに・・・


「麻美? どうかした?」


「ううん・・・」


咲帆ちゃんは 不思議そうな顔をして


私を見る


夕飯を食べ終えて 


咲帆ちゃんの部屋に向かった


「どうぞ? 散らかっててごめんね?」


そう言いながら 床に置いてある


雑誌を片付けていた


「ううん・・・」


「まぁ 座って?」


私は 近くの座布団の上に座った


咲帆ちゃんは 私の向かいに座る


「で? 何があったの?


親とケンカ?」


「・・・」


言えない・・・


だって 言っちゃったら


スカートを握る


「・・・ごめん」


それしか言えなかった


「今日は泊めるけど・・・


明日は学校からそのまま


帰ってね?」


「・・・」


咲帆ちゃんは 部屋から出て行った