君を想う

しばらくして 咲帆ちゃんが


やって来た


「朔哉!と・・・麻美?」


「悪いな あのさ


こいつ今日お前ん家に


泊めてやって欲しいんだけど」


朔哉君は そう言って私を見る


「それは別に構わないけど・・・


てか なんであんた達ここに居るの?」


咲帆ちゃんは 不思議そうに


そう聞いてきた


「こいつが絡まれててさ


俺 バイト帰りだったから・・・


助けたんだよ」


朔哉君・・・バイトしてるんだ


「まぁ・・・いいか 


これからちょうど夕飯だから」


「じゃあな 麻美」


朔哉君は そう言って帰って行った


「行こう?」


「・・・うん」


私は咲帆ちゃんの家に向かって


歩き出した


「何があったの? ケンカとか?」


「・・・」


何も言えなかった


本当の事なんて・・・言えない