君を想う

ガチャ


「夕飯だって・・・」


「いらない」


そう言って ベッドの布団にもぐる


食欲がない訳じゃなかった


ただ・・・食べたくない


「いつまでも ふてくされてんなよ」


「・・・別にそんなんじゃない」


布団から出て お兄ちゃんを見た


「母さんだって お前の事を


考えてるんだよ・・・」


「・・・」


私の事考えてる?


「考えてるなら・・・どうして


ずっと黙ってたの?」


「お前はまだ子供だから・・・」


何よ・・・子供子供って


「・・・子供扱いしないで!」


そう言って 部屋を出て


階段をおり 靴を履いて家を飛び出した


どこに向かっているのかなんて


わからなかった


こんな事をしている私は


充分子供だ・・・


気付けば駅前の公園に来ていた