「本当だよ・・・」


ドクン


お兄ちゃんはそう言った


私とお兄ちゃんは・・・


血が繋がっていない


兄妹じゃない


「麻美 お前は1人じゃない」


ぎゅ


そう言って 私の手を握った


「・・・お兄ちゃん」


痛いぐらい伝わってきた


お兄ちゃんの・・・想いが


その時 私のスマホが鳴った


「・・・ごめん」


お兄ちゃんの手を離し 鞄から


スマホを取った


【麻美 今何やってるの?


サボリ? 咲帆】


咲帆ちゃん・・・ そうだ


咲帆ちゃんはお兄ちゃんの事が


好きなんだ


私は・・・妹なんだから


でも・・・お兄ちゃんは


たまに悲しい顔になる


「・・・麻美?」


スマホを鞄にしまう


私は そのまま俯いた