君を想う

その時


「あ! 朔哉君おはよ!」


「やっぱり カッコイイよねー」


近くに居た女子達が


そう言っていた


ズキン


胸が・・・痛む


今 渡したら余計気まずいよね


「・・・私 教室行ってるね?」


そう言いながら 朔哉君の横を


通り過ぎた


鞄に入っているお弁当が


もったいないな・・・


せっかく 作ったのに・・・


そんな事を思ってしまった


その時 スマホが鳴った


鞄から出して 見る


【お兄ちゃん】


ドキン


お兄ちゃん・・・


なんだろう?


私は 通話ボタンを押した


「・・・はい」


『・・・麻美? 俺だけど


今 大丈夫か?』


「うん どうしたの?」


こうやって 話す事なんて


あまりない