ただ、大好きでした。



過ごし慣れた馴染みの教室には

蒼井と佑樹だけ



「返事なんだけど…」


あたしの手をギュッと握っている亜也


「きゃーっ!どうしよ、恥ずかしいっ!言えない言えない言えないっ」


ふざけんな


きゃっきゃと女の子らしくはしゃぐ亜也に、いつもは感じるはずのない苛立ちを覚える




そんなあたしは


「じゃ、手で○か×かやって?」


さっきから1回も、蒼井の顔がみれない

こんな醜い感情、気付かれたくない
こんな醜い顔、見られたくない


蒼井にだけは





「まじでっ?!」


蒼井の弾んだ声に、唇を噛み締めて下を向いていたあたしは顔を上げる

声に連動して明るい表情の蒼井と


「まじです」


右手で小さく○をつくっている、亜也