─…震えている。
貫き通した声質も、手も足も。
震動する音を聴いたのは、蒼井と…佑樹だけ。
他の生徒は皆、それぞれ最後の思い出づくりに精一杯励んでいて。
「おーう!どーしたー?」
─…ドラマチック
まるで、スローモーションのように振り返った蒼井の瞳に、映る自分が捉えられていた。
「あぁ、えっと…えっとね、」
言おう、言おう。
そう、引き摺りながらも想いを固めてきたはずなのに、いざ本人を目の前にすると、言葉が胸の奥で詰まる。
ほら、言え。言うんだ。
苦しくて、目が游いで。
ここまできて、踏ん切りのつかない、往生際の悪いあたしが、そこにいた。
…佑樹に気付いたのは、その時。



