デジカメケースからカメラを取り出しながら呟いてみると、少し動揺を表すように慌てた亜也の口から 『あたしの方こそごめんね!』って。 …お互い、ちょっとだけ置いてきてしまったものを、拾えたのかな? ここに来る前、なんとも言えない気持ちに、友が恋しくなって、先生が恋しくなって、 校舎が、教室が、机が、椅子が、黒板が、 なにもかもが、愛おしくて。 一つ一つに触れてから、さよならを告げた。 「─…」 門の敷居さえ跨いでしまえば、この学校とも、これでおさらば。 もう、生徒じゃいられない。