「…っ?!」
─…それは、余りにも突然の出来事だった。
「あっ、蒼井…っ?!」
フッ、と。
道標が、消えた。
知らなかった。月明かりが、こんなにも頼りないなんて。弱々と揺れていたライトの方が、この場を照らしていただなんて。
いきなり光が消えて、まだ暗闇に目が慣れていないせいもあるけれど、辺りはいよいよ真っ暗闇。
むやみやたらに動いたら、どこかにぶつかってしまいそう。
「…うそぉー…」
─…分かってた
きっと色々、分かってた。
ただ、なんの前触れもなく起きたから、動揺しているだけで。恐くなっただけで。
ありとあらゆる“もしも”を考えて、
(…神隠し、とか…?)
─…体が凍りつく。
独りじゃ、心細すぎる。
そう思ったのはしがみついていた女の子も一緒だったみたいで、孤独を感じないようにお互いが絡ませ合っている腕に、更にギュッと、力を込めた。



