─…もっと傍に、行きたかったのに
今日、あたしは、蒼井と今以上に近付けるのだろうか。
クラスが離れてできてしまった距離を、埋めることはできるのだろうか。
人だかりの中へと溶け込んでいく蒼井の姿を見ていると、なんだかもう、今のが最後のチャンスだったような気がしてしまう。
第一人が、多すぎるし。
そんなのほんとはただの言い訳で、きっかけなんて自分から造り出せばいくらだってあったんだ。
─…でも、できなかった
数ヶ月前のあたしなら、考えるより先に動いていたはずなのに。
…思っていたよりずっと、空白の時間は長いのか。
「…………」
─…この時は、まだ
辺りは完全に闇と化し、より一層魅力を増した煌びやかなヒカリの中
無理矢理照らされて、あたしはただ、そこにいた。



