だからだろうか、素直な気持ちがぼろぼろと口からこぼれ出す。
「……でも泣かせた」
「だから? そんなことで落ち込んでんの? 本当にバカだな」
「バカバカ言わないでよ! バカがひどくなるじゃないの!」
「ブス」
……バカの代わりにブスってなんでよ! どっちもやめろ!
ギリギリギリ、と奥歯を噛みながら新庄を睨み付けると、新庄はそんな私を見て、こいつほんとブスでバカ、とでも言いたげな変な顔をした。
なんですかー。
悔しいけど変な顔してもかっこいいけどなんですか!
なんなの。俺は変な顔してもこんなに整っているけどお前は汚いよって?
うっせー!
……顔を見るだけでなにを思っているか大体読めてしまうのが余計に憎らしい……。
「バカなんだから、考えるだけムダなんだよ。泣きたい奴には泣かせとけ。お前が落ち込んだってなんにもかわらねえよ。それともお前、自分が間違ってるとか思ってんの?」
「……思ってないけど」
「思ってないのに悪いと思ってるとかクソだなお前は。クソはクソらしく『なんかわからないけどすいませんでしたー』ってクソみたいな土下座でもすれば?」
……クソつければいいとおもってんじゃないのあんた。
クソはお前だ、どう見ても。
なのに。
新庄の言葉に、思わず怒りよりも、なにかがストン、と胸に落ちた。
泣かせてしまったことばかりに気を取られて、自分のしたことをちゃんと考えてなかった。
私はなにか悪いことを言った?
私は間違ったこと言った?
確かに言い方はきつかったかも知れない。だけど、謝る理由は見当たらない。私は……私の気持ちを口にしただけだ。
彼女から私はなにも聞いてないのに。なにが原因だったか分からないのに。
そんな謝罪になんか意味がある?



