狂愛ゴング


眉間に皺を寄せて私が悪いって決めつけるなんて教師としてどうなんですかー! ガラスを割ったのは確かに私なんだけど、物事にはすべて理由があるんだよ。

ついでに言えば親呼び出しは私も困るけど、先生達にだっていいことなんかひとつもないんだからね!


「とりあえず、もう散れ散れ。ほら、お前らも!」


先生はぷりぷりしながら彼女たちに手を振ってその場から離れさせる。野次馬にも同じように一喝して腰に手を当ててふんぞり返った。

くそ。
っていうかなんで泣いたのか教えて欲しいのに。

……でもまあ、とりあえずこれ以上状況が悪化する前に終わってよかったかもしれない。あのまま先生がこなかったら、あのふたりも泣かせるまで私は責めていたかもしれない……。

はあーっとため息を零して、お弁当の残りを食べようと背を向ける。

——と、同時に、がっしりと捕まれた腕。


「……え?」

「お前には話があるから。お前は来い」

「え? え!? え! なんで!」


先生の大きな手が、私の腕をしっかり掴んで離さない。そして、私を見てにやりと笑った、先生の顔は、なんだかとても嬉しそうに見せる。

まるでジャガイモみたいだ。ぐちゃっと潰したジャガイモ。
なんでそんな顔してんすか。


「お前には一度ちゃんと言っておかないとな」

「え? え? いやいやいや、ちょ……」


先生はそのまま私の手を引き、廊下をズンズンと進んでいく。

恐らく化学準備室に連れて行かれるのだろう。っていうか! なんで私だけ!? ひどい! ご飯も食べてないのに!

抵抗しても先生の力に敵うわけもなく、そのままずるずると引きずられる。