見下ろされているのが気に入らなくて、すぐさま立ち上がった。
「おい、お前らなにやってんだー!」
立ち上がってそのまま女の子にずいっと近づくと、遠くから先生の怒鳴り声が聞こえてくる。
ちくしょう、今から思い切り言い返そうと思ったのにいいところで邪魔にしきやがって。
むすっとした顔で振り返ると、担任の先生が私たちに近づいてきていた。昨日より髪の毛薄くなったような気がするけれど、それは多分私の気のせいだ。
白衣にスリッパでぺったんぺったん音を鳴らしながら、私たちを指さしている。頭から湯気でも出てるんじゃないかと思う程、顔は真っ赤だ。
今の私とどっちがご立腹だろうか。
いや、でも、それよりも。
「新庄……」
ほんの数メートル先に、友達と共に私たちに視線を向ける新庄の姿に、私の視線が止まった。
どこから、いつから、そこにいて……私たちの話を聞いていたんだろう……。
自分は関係ありませんっていうすました顔してるけど、お前が原因なんだから、聞いていたならどーにかしろよお前ーーー!
「ほら、なにしてんだ女の子がケンカなんかして。ガラスまで割って!」
「この人が突っかかってきたのよ!」
え? ん?
新庄に視線を向けたままむすーっとしていると、意味が分からない言葉が聞こえて、先生の方に振り返った。
私が新庄に気を取られている間にボディーガードふたりが、私を指さして、全てを私に押し付けている。
「またお前か」
「え? なにもしてないし! なにもされてないのになにかするほど短気じゃないですよ!」
「お前いい加減にしないと、そろそろ親呼び出しだぞ」
いや、話を聞いて下さいよ!



