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「お前らなにやってるんだー?」
額を付き合わせてケンカする私と新庄に、授業をしにやってきた先生の声が聞こえた。
「仲がいいのはいいけど取りあえずお前は保健室行ってその格好どうにかして、新庄は席に着けー」
ち、いいところに。
命拾いしたな新庄め。
「はいはい」
そう言って新庄と今だにらみ合いながら教室を去ろうとした、その時に。
黄色い「きゃー」という奇声と、男の子の「おー」という冷やかすような声が、教室中に響き渡る。
「っな……! な……」
思わず手を口に当てて、もう抑えることも出来ない程の顔の熱さを感じる。
目の前の新庄は、少し勝ち誇った様な顔。
「教室でキスしたいくらい出来るくらい、好きってことで」
そーんなことおもってもねえだろうがああああああ!!!
私が慌てる様を見たいだけだろうがああ!
教室中に「俺様あいつが好き」って思い込ませるためだろうがああああ! きったない! クソだクソ! それは反則!
「ぶっさいくなかお」
冷たい視線でそう言うことを言うかな! キスした相手に! 腐れ!
ぎりり、と歯を食いしばってから、自分の体を反らした。
そして。
——ゴン!
と、その後に教室に鳴り響く鈍い音で教室は静かになった。
この教室に鳴り響くのは2回目だっけ?
じんじんと額にしびれるような痛みを抑えながら涙目で新庄に吐き捨てた。
「クソ野郎が!」
新庄は痛みと怒りに顔を歪ませながら私を見て、そして私と新庄は——笑った。
「あんたら……それでいいの? っていうかあんたら……頭大丈夫?」
教室の端で一部始終を見ていた泰子が、私にぼそりと呟いた。
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終わらない戦い、ここから、リスタート。
鬼畜と狂った愛で、やり合うのも……面白い。
どっちが狂っているか。鬼畜に惚れた私がどんなに狂っているか。
あんたに、認めさせてやる。
2度目のゴングも鳴ったことだし、まだまだこれから。
見てろよ、狂い加減でも負けてなんかやるもんか!
何度だってゴングを鳴らしてやる。
End



