狂愛ゴング


「……え? え? え?」


なんで? 私が敵? なんか敵と見なされた!? なんで?


「お前、女子にも嫌われてんだなー」


こ、こい……こいつ。
もしかして……。


「それ目的!? それだけのために!?」

「言いがかりだろ。お前の性格だろ」


うそつけおまえーーーーー!!!
じゃあなんでそんな楽しそうな顔してるんですか!

それ目的で最近の告白の返事に私を使ったって言うの!? マジで? クズかお前! クズだ。

ケラケラと楽しそうに笑いながら歩いて行く新庄の背中。
し、信じられない。今までも信じられなかったけど。

本当に……それだけのために? ここまでしたの……?

なんで……私にだけそうするの。今まで誰でもよかったカスのくせに。……なんで私ひとりに標的を絞っているの?


——『ほれるなよ?』


わかってるよ! うっさいな。

わかってる、ほれるわけない。惚れる要素なんかなに一つない。私の反応を見て楽しんでいるような奴なんだから。

その為ならどんなウソだってどんな甘い言葉だって、気持ちなく言葉に出来るようなやつなんだから。


なのに。

私ひとりだけに? なんて思うとなんでちょっと嬉しいとか感じるの! 私変態なの? 助けて!

呆然とした顔でただ歩いていたけれど、頭のなかはぐっちゃぐちゃのめちゃくちゃで、脳みそシャッフル状態だ。

ありえない。そんなのありえないんだ。
自分の気持ちの変化に、自分で受け止めることが出来ない。いや、受け止めたくない。


いつのまにか前と同じ裏庭に連れてこられた。
腰を下ろした新庄に続いて、少し離れた位置に私も渋々座り込む。

目の前の新庄は途中で買ったパンを取り出して、口に放り込んでいた。