くすぐったくて、くすぐったくて。 心までもくすぐったい。 「真麻。」 優しくあたしを見るアナタはいつものアナタ。 なのに、寂しそうに悲しそうに見えるのはあたしの気のせい? 「俺がほしい?」 意地悪なことを言う薫。 「…ほしいよ?」 アナタの全部がほしい。 アナタの未来までもがほしい。 どんなに甘い言葉より どんなに甘いキスより アナタと歩く未来がほしい。 「……別れたくないよ」