「放してって言ってるでしょ!!」


でもそれでも俺は、笹川の腕を放さなかった。




「……っ、いってぇ」


掴んだ腕をカッターで切られた衝撃で、腕を放してしまった。




「触らないで!!死にたいの?!」


大声でそう叫ぶ笹川は、カッターを持ったまま震えていた。




「……もうやめろよ。笹川」


「うるさい!!来ないでっ!!」


「いい加減にしろよ。こんなことしたって誰も喜ばねぇぞ」


「来ないでって言ってるでしょ!!また同じ目に遭わせるわよ!?」


「……チッ」


「来ない……っ!?」