「……麻衣」


「お母さんのみそ汁、すごくおいしいね……なんかもう涙が止まらないの」


「……ありがとう、麻衣」


「グスッ……え?」


「お母さんのみそ汁、おいしいって言ってくれて。……お母さん嬉しい」


「お母さん……お母さんがつくるみそ汁は、世界一おいしいよ」


「ありがとう麻衣。そう言ってくれて嬉しいよ」


「……うん」


「さっ、早く食べないと遅刻するわよ」


「……はーい」




お母さんとたった二人で食べる朝ごはんは、一体何年ぶりだろう……。


なんだか懐かしくて、でも嬉しくて仕方ない。