急いで笹川を止めに入る。
「来ないでって言ってるでしょ!!」
そう叫ぶ笹川は、カッターを持つ手が少しだけ震えていた。
「笹川、一体なにがあったんだ?なんでそんなこと……」
「みんなあの人のせいよ!!あの人のせいで、あたしの人生台無し。……だからもう生きる希望をなくしたの」
「……笹川、お前一体なにがあったんだ?」
「あの人はあたしに言ったの。……"あなたのことを愛したことは一度もない"って」
「っ!?」
「……あたしショックだった。やっぱりあの人は、あたしのことなんてどうでもいいのよ。あの人は自分のことしか考えたくないのよ」



