「…………」


傷つく痛みが深ければ深いほど、心の傷も深くなる……。




「咲哉、今日相手してくれるんでしょ?」


「……悪い。今日用あるからムリ」


「えーっ」


「悪いな。……また今度にしてくれ」


「……わかった」




俺に引っ付いてくる女と、そろそろ本気で終わりにしなきゃイケない。


こんな意味もないこと早く終わらせなきゃ、笹川のもとには帰れないから……。




笹川は俺を信じてくれてるんだ。


だったら俺もアイツも信じるよ。




―――――一番守りたい相手はその辺の女じゃなくて、笹川ただ一人だ。