「お前に俺のなにがわかんだよ。……あっ、それともお前が俺の相手してくれんの?」


そう言ってニヤリと笑った咲哉は、あたしの制服のリボンに手を掛けた。




プチンッ……。


とリボンの外れた音がする。




「ん?どうなんだよ」


「ふざけないで。……誰もアンタの相手なんかしないわ」




覗き込まれた咲哉の瞳に一瞬ドキッとしたけれど、いまの咲哉はあたしの好きだった頃の咲哉じゃない。


……まるで別人みたいに変わり果ててる。




「チッ……つまんねぇの」


「……いまの咲哉、見てて痛々しいね」


「あ?」


「かわいそうだね、アンタ」