「…………」
「……アンタがあたしを好きなように、あの子もアンタが好きだったんだよ。ずっと好きだったんだよ」
「……俺ってほんとに、サイテーなことしたんだな」
「やっとわかったの?そうよアンタはサイテーよ。……好きでもない人を妊娠させた挙げ句、責任も取れないなんて」
「……俺だってどうしたらいいかわかんなかったんだよ。妊娠したって聞いた時は、冗談だって思いたかったし」
「あたしがアンタの立場なら、いくら中学生であってもきちんとそれなりの責任は取るよ」
「……俺は所詮、無力な人間なんだ。一人じゃなにもできないダメ人間なんだ」
「そうかもね」



