「……笹川?」


「え?……あっ、すいません」


「どうかしたか?」


「……いえ、なんでもないです」




最近なんだか笹川の様子がおかしい。


俺と目も合わせようとしないし、なぜだか俺を避けようとする。




それにいまだって距離が開いてる。


……笹川がなぜ俺を避けようとするのか理由はわからない。




「……すいません、あたしもう戻ります」


「え?あっ、おい……」




俺から避けるように、笹川は早足で俺の前から立ち去った。


俺は訳もわからずただ笹川の背中を見つめることしかできなかった。