【完結】キミと運命と裏切りと涙。

そしてその時……。


"お嬢様"とあたしを呼ぶ声が聞こえた。




「……なんですか」


あたしはドアの向こうからそう呟いた。




「お嬢様にお客様です」


「え？」


「"お友達"だと言っていましたが……どうしますか？」


「……いいわ。通して」


「はい。ではこちらにどうぞ」




そしてその"友達"だと名乗っていた人は、そっと部屋のドアを開けた。


そこに居たのは……。




「……どうしてあなたが、ここに居るんですか」


「悪い。気になってあとを付けてきた」




屋上で出会った先輩だった。