「お嬢様」


「……その呼び方やめて。お嬢様って言われるとなんか恥ずかしいから」


「も、申し訳ありませんお嬢……麻衣様」


「……ううん、いいの。あたしこそ変な気を遣わせてごめんね」


「とんでもございません。そんなことお気になさらなくていいんですよ。……これは私たちの仕事ですから」


「……ありがとう」


「いえ」




あたしは少し複雑な思いを残したまま部屋に戻った。


……メイドたちはあたしとあの人について、どう思ってるのかな。




やっぱり仲直りしてほしいとか思うかな……。


まぁ普通はそうか。