目を開けた時あたしの目に飛び込んできたのは、莉乃や咲哉先輩。


……そしてあの人の姿だった。




「……みんな?」


まだ朦朧とする意識の中で視界を辿ってみると、そこは病室らしき所だった。




あたしの周りには白い天井、そして白いカーテンが見える。


……ここはもしかして。




「ここってもしかして……病院?」


まだ意識が朦朧としているけれど、視界にはみんなの姿がかすかにだけど見える。




「麻衣、ほんとによかった……やっと目を覚ましてくれたんだね」


あたしの顔を覗き込む莉乃の瞳からは、涙がこぼれていた。