「……信治」


「頑張れよ咲哉。お前の恋がうまくいくように応援してるからさ」


「……ああ。ありがとな」


「おーっ」




信治は俺の肩をポンと叩くと、優しい笑みを浮かべてそのまま帰って行った。


信治のおかけで、俺は少しだけ勇気をもらえたような気がした。




……笹川に俺の気持ちは届いてないかもしれないけど、それでも笹川を好きな気持ちは誰にも負けない。


たぶんだけど、俺はきっと笹川と初めて逢った時から大切ななにかに気づき始めていたのかもしれない。




"笹川"という人間から、俺自信が生まれ変わるきっかけができたのかもしれない。