昼頃になり、私はいつものように庭の手入れを始めた。


毎日かまきりがくるのが当たり前になっていた。

家族を失って、人を信じることを捨てた私は誰かと関わることを恐れた。


なのに私は黒いかまきりが現れるのを待っていた。



その日かまきりは現れなかった。