他の5人も到着して馨君にこっ酷く怒られたのか
ナル君は半べそ掻きながらあたしの背中に隠れた。
「ひよっりちゃん・・・」
どうやら、馨君はあたしには怒れないみたいだ。
それもそのはずだ。
あたしは連行されたので怒られる理由がない。
「その辺にしてあげて下さい。
ナル君は悪気があってしたわけではなさそうなので、
この通りお許しを頂かねばあたしも心苦しいものです。」
ああ、喋り方がついさっきの影響を受ける。
「日和ちゃんが言うならいいんだけどねって、
何でそんな喋り方になったの?」
キリッとしながら馨君に言った。
「これは誠意ある謝罪をしているつもりです。
馨君だからこそこれでしているのですよ。」
ふははっ、あの3人には小石でも投げとけば十分よ。
「そ、そうなの?」
馨君は困ったように笑う。
「ナル君、ほらもう怒ってないですよ。
馨君はこう見えて甘い男ですからに、
心配させてしまったのですからちゃんと
ごめんなさいだけは致しましょう。」
ナル君を前に出すとあたしの手を握ったまま、
「か、馨ごめんっ。」
な、何て可愛いのこの子。
照れながら謝るこの子を全力で守らねば。
「ナル、あんまり暴走して日和ちゃん
困らせちゃ駄目だろ?」
ほらね、馨君はとても優しいというか甘い
男の子でっせ。
「うんっ、気を付けるっ!」
ナル君の髪をふわっと撫でる馨君はやっぱり
ナル君と仲良しこよしだ。
「日和ちゃん、ナルがだいぶ落ち着いてる
みたいだけど何かされなかった?」
いいえ、滅相もないですよ。
「むしろ、ひよっこがナルを襲ったんじゃねぇーの?」
聞き捨てならんぞ伊織君!
確かに、押し倒してやろうと何度か思ったよ。
それでもあたしは葛藤して防いだのだ。

