近所の迷惑になるわ。
家に入ってからジワジワと聞き出そう。
どうせ、すぐまたジャングルが俺を呼んでる
とかライオンが俺の勇姿に惚れてんだとか
変なこと言って日本を離れるに違いない。
「すげぇーな、話で聞いてた以上だな。」
「年上だと思えないところが何かね」
馨君、年上だと思わなくていいよ。
もう頭が痛くなってきた。
「ひーちゃん、お腹空いたよ~。
肉じゃが~、肉じゃが~」
変な歌歌わないでよ!!
「兄ちゃん、どうしても肉じゃが食べたいの?」
じゃがいもねぇんだよ!!
「ひーちゃん、肉じゃがは男のロマンが詰まってる。」
だから、急に意味分かんないこと言わないで。
「分かった、肉じゃがね。
ジャガイモないから買ってくる。
鍵を開けてみんなにお茶を出すのです。
いい、絶対に変なことしないで!!」
不安でしょうがないです。
兄ちゃん、何考えてるか理解出来ないよ。
「え~、しないよー。」
絶対、するだろ!!
「みんな、何かされそうになったら逃げるのだ!!」
みんなと兄ちゃんを一緒の空間で待たせるとか
すごいすごい不安だけども。
兄ちゃんのためにひとっ走り行ってくるわ。
「馨君、自転車漕いで行くからここでいいよ。
ずっと持っててくれてありがとうね。」
にんまり笑うと兄ちゃんはギョッとした。
「ひーちゃん、可愛いっ。」
「兄ちゃん、ジャガイモ買いに行かせて・・・」
もうこの人が兄ちゃんとか本当に紹介したくなかった。
「日和ちゃん、大丈夫?」
「うん、まだ全然明るいし余裕。
ちょっと、お家で待ってて。」
今日はみんなに待たせてばかりな気がするわ。
兄ちゃんが門を潜ってみんなが着いて行く
のを見送ってから登ってきた坂を自転車で
かっ飛ばした。
何か、すごい嫌な予感がする。

