「日和ちゃんって規則正しい生活してそうだよね。」
馨君が自転車を押してくれている。
「それが普通だと思っている。」
規則正しいとかその前にそれが普通なんじゃないの?
「朝ご飯はきちんと3杯おかわりしてお味噌汁と
おかずを作って食べているけど・・・みんなは不規則
っぽいよね。」
まず、朝きちんと遅刻せずに登校することがどれだけ
珍しいことなのかだ。
「そうだね。」
馨君苦笑いしている。
「お味噌汁って好き?」
急に何とでも言いたそうな馨君。
ナル君も首を傾げる。
「あたしは結構好きな方だ。
お味噌汁の具はこだわったりするし、
赤みそより白みそ派なんだけどね。」
味噌汁は実は基本中の基本らしい。
「初めて作ったのは豆腐の味噌汁だった。」
あたしが初めてご飯を作った。
その時に担当したものが豆腐の味噌汁だった。
「へぇ~、ヒヨリンが小学生の時?」
「ううん、小学校に入る前だったかな。」
料理を初めて作ったのは味噌汁が最初。
「ヒヨリン、苦労してるんだね。」
「父さんも兄ちゃんたちもお味噌汁が好きだった。
母さんが作るお味噌汁が大好きだった。
食べた記憶はほとんどないけど、多分すごく
美味しかったんだと思う。
朝ご飯は和食を食べるのが普通になった。」
あたしが毎日お味噌汁を作るのは毎朝
和食しか食べない父さんが原因だった。
「父さんは母さんに毎日お味噌汁を作って
欲しいと告白したことがあるらしい。」
我ながら何を考えているのか分からない父親です。
「それプロポーズ?」
馨君が首を傾げる。
「詳しいことは聞いたことがない。
ただ、昔母さんが言ってた。
父さんはすごく寂しがり屋なんだって、
ご飯は1人で食べられないんだって
それを聞いたら毎日お味噌汁を作って
あげなきゃって思った。」
母さんの居ない分あたしが一緒だよって
寂しい思いは絶対にさせないよって思った。

