Hurly-Burly2【完】


「いつから一人暮らししてるんだ?」

急にちぃー君がむくっとソファーから

起きるとテーブルにあったクッキーに

手を伸ばす。

「えっと、いつだったかな?

気が付いたら1人暮らしだったから、

う~んあんまり覚えてない。

ただ、5年前に父さんが放浪の旅に

出掛けたのは覚えてる。

兄ちゃんも7年前に出て行ったっきり

帰って来てないし、お兄ちゃんも9

年前に家を出たのが最後電話だけだな。」

母さんはあたしが物心つく前から海外で

仕事をしている。

「母さんはもっと昔に海外で働くって

言って日本には全然帰って来れそうにない。」

家の家族はみんな自由人です。

「5年前ってお前まだ小学生?」

そうなるね。

「そうだね、10歳の頃ですね。」

「お前よく捻くれなかったよな。」

慶詩、それはよく言われる。

「何で捻くれなきゃならんのだよ。」

だって、あたしはちっとも辛いと思わなかったよ。

そりゃ、家の家族はみんな変人なんだとは思った。

「もっとお兄さんたちが一緒に居るものだと思ってた。」

馨君は本当に驚いた顔している。

「ふははっ、兄ちゃんは高校行ってないんだよ。

多分普通の生き方は出来ないとは思ってたけど

好きなことして生きて欲しいからあたしは兄ちゃん

がどこで何をしてようとちゃんと帰りを待ってる。」

父さんもお兄ちゃんも母さんもいつ帰って来ても

大丈夫なようにあたしがあの家を守る。

「そんな兄ちゃんが大好きだからしょうがないよ。

それに1人の方が気楽でいいもんだ。

家の家族は何かと騒がしいからこんなに優雅に

暮らせるほど平和なことはない。」

今の暮らしが嫌なわけでもない。

毎日、ジョセフィーヌと一緒に眠る時が

幸せだったりする。