こんなに怪我をしたことが今までにあっただろうか?
そう考えると、良い経験をした。
こんな社会経験は他じゃ出来ない。
次は華麗に転がって見せるつもりだ。
何なら、土手で練習してもいいかもしれない。
「もうすぐで着くから我慢な。」
あたしはそんなに痛い顔してないよ。
ユウヤがすごい痛そうな顔をする。
むしろ、あんたが怪我したのって感じだ。
「ユウヤ、怪我したの?」
そうは見えなかったけどね。
すごい軽やかなステップ踏んでたよね?
「はぁ?ヒヨリン重症過ぎるだろ。」
確かに、自分で見ても痛い。
掠り傷とか切り傷とかボロボロだ。
明るい外灯までやってきてやっと自分の
悲惨さに気付くとは・・・
それでも、ユウヤが痛そうな顔することないよね?
「これ、絶対お風呂とか沁みるよね。」
明日の海も入ったら確実に死ぬよ。
沁みるどころの話じゃないね。
「・・・・・・やめろよ、想像しただけでいてぇよ!!」
うん、ごめんね。
あたしもゾッとした。
これはもう本当に重症ですね。
「あともう少しだよっ!!
ユウヤ、頑張るんだ!!」
あたしが重かっただろうに、
すまないねー。
「・・・・・よっちゃん、着いたかな?」
それ、あたしも気になってた。
よっちゃん、ただでさえ怖がってたから
辿り着いてなかったら今もまだ森の中で
遭難しているに違いないよ!
「帰って来てなかったら後で迎えに行って
あげようね。」
「ああ、そうだな。」
よっちゃん、それまで頑張れ!
夜空を見上げて居れば何とかなるはずだ。

