でも、ユウヤは怪我してなくて良かった。
もしかしたら、ユウヤは野生児なのかもしれない。
何ていう身体能力してるんだ!!
あの崖をどしたら転がることなく降りられるんだ!?
「よっちゃんは?」
さっきから、よっちゃんが気になってしょうがない。
よっちゃん、泣いちゃうんじゃないの?
「ヒヨリン、自分の心配しろよー!!」
そ、そうは言ってもあの情けない男が
平気なわけないよね。
「ヒヨリンッー、ユウヤ君、俺は必ず戻って
来るんでそれまでどうにか生きてて下さーいっす。
もっくんとかターヤンさんとかやっちゃん呼んで
来るんで絶対に死なないで下さいっすよ。」
よっちゃん、あたしを勝手に殺さないで。
確かに、死んだかと思ったよ。
そして、怖いのどうなったの?
「とりあえず、平気そうだね。」
ユウヤと顔を見合わせて笑った。
よっちゃんは一皮むけた男へと
頑張っているみたいだ。
「ヒヨリン、立てるか?」
ユウヤが手を差し伸べてくれる。
これだけ暗いとユウヤを頼らないと
少し怖いと思う。
さっきは何で降りて来たんだって思ったけど
降りてきてくれて本当に良かった。
本当はこんな暗いのに何も見えない場所に
1人取り残されたとかすごい心細かった。
「そ、それがね、足がどうも・・・」
とても答えづらかった。
歩けないと言えなかった。
「そっか、他にどっか痛いところはあるか?
よく見えねぇし何もねぇから手当のしようも
ねぇけど、帰ったら馨にやってもらおうな。」
ユウヤが頭を撫でてくれたせいでちょっと、
不安がぶっ飛んだ。
お前、すごい良いヤツだったんだな。
わざわざ、降りてきてくれたし、心配して
くれて今までのことはさっと水に流そう。

