*蜜side*


「へぇ~。

じゃあ、翡翠くんって頭いいんだね!?」




なんと!!

翡翠くんは県内でもトップクラスの進学校からやってきたんだって。



「そんなことないよ。

てか、名前で呼んで?」




名前??


「お願い!!」


翡翠くんは、女の子よりも可愛い顔をしている。

くりっくりの大きな茶色い瞳

キャラメル色のやわらかそうなくせっ毛の髪

きゅっと引き締まった唇



カッコいいっていうより、ホントに可愛い。





そんな翡翠くんにお願いされると、

母性本能から頷いちゃう。


「わかった。棗くんって呼ぶね?」

「じゃあ、俺は蜜ちゃんって呼ぶ。」


棗くんはうれしそうに笑った。