あー、めんどくせー女。 「ねみー」 「サボり?」 「…っ!?」 後ろから突然声が聞こえたから、振り返るとそこに立っていたのは、鈴だった。 「兄貴、沙羅の事諦めろよ」 「ヤダ」 「ヤダって子供かよ」 そう言って笑いをこらえてる鈴にムカついた。 「ま、兄貴に沙羅はもったいないよ」 「は?」 「沙羅は俺のだから手出さないでね、兄貴」 クスッと笑い、屋上を出ていった鈴はなんだか楽しそうだった。