「先輩起きて」 ゆさゆさとカラダが揺れ、そう呼ばれた。この声ってー…… 「…ん……」 「起きた?」 「り、ん?」 視界がボヤけ、よく見えないけど確かに鈴だ。いつ帰って来たの? 「うん、学校遅刻するよ?」 「…起きるよ」 ムクリと上半身だけ起き上がり、目をこすり鈴に言った。 「沙羅、早く着替えて。あっ、手伝ってあげようか?」 クスッと笑い鈴は、私のパジャマのボタンに手を掛けた。 「…いいの?」