「悔しいでしょ?」 「うん」 「だったら、俺と浮気しよーよ」 …一瞬揺らいだ気持ち。 それをグッと押し込め 「…しない」 「そっか、残念」 眉を下げ、笑う彼。 そんな彼に、キュンとしてしまった私がいた。 「じゃあ、私もう帰るね」 ベッドから降り、保健室を出ようとすると、パシッと腕を掴まれた。 「…なに?」 辺りはもう日が沈み、暗かった。