俺は兄貴を押しのけ、屋上を後にした。 「くそっ…」 教室には向かわず、保健室へ向かった。 「あら、小川くん。どうしたの?」 「眠い。昼寝する、寝かせろ」 「寝かせて下さいでしょ?」 保険医の言葉を無視して、奥のベッドに横たわる。 「小川くん、あたし今から出張なの。留守番頼んだわよ」 保険医はそれだけ言って、出て行った。