布団をペラッと捲られ、耳元で囁かれるとピクリと動く身体。 「…泣いてるの?」 今度はギュッと抱きしめられた。 「……だ、れ?」 震える声を抑え、精一杯の勇気を振り絞った声をで聞いてみる。 「俺は小川鈴」 「お、がわ…」 「弟だよ、似てる?」 そう言って彼は、私に笑顔を向けた。