「さ、学校行こう♪」 靴を履き、鞄を持ち玄関のドアを開ける。 「……え?」 「――沙羅。」 玄関を開けると、目の前には兄貴がいた。 「会いたかった」 ギュッと沙羅を抱きしめ、俺をチラッと見た。 「鈴とどんな関係?」 「…え、いや別に……」 「付き合ってるけど、何か問題でも?」 沙羅の後ろめたさはわかるけど、イヤだ。 兄貴にバレて、兄貴と別れて欲しい。