冬の日の犬のお話

真樹子はぺこんとおじぎをして、それから思いついて、バッグの中につっこんであったウールのマフラーを取り出して、老犬の背中にかぶせた。
あの獣医のもとにいれば寒いおもいはしないとわかっていたが、人の匂いのする物があれば落ちつくような気がした。


飼い主の匂いじゃないけれど…