いくらつまらないつまらないといわれていたって、これほどつまらない物語があるだろうか?



一応感動ものとして売り出されてはいるけれど、


コテコテの使い古されたシーンをつぎはぎにしたような作品に、私はあくびをかみ殺す。



先輩の買ってくれたポップコーンは上映されて5分後にはなくなってしまった。


白いベッドの上でバッチリ化粧をし、桃色の健康そのものの頬をした女優さんが


『もう何日食べてないのかしら』


なんて言っていたら、そりゃぁポップコーンに集中してしまうよね。