その日の昼休み、ナナミと樹先輩と私の3人で昼食をとるものだと思い込んでいた私は突然の誘いに少しばかり戸惑ってしまった。



「この子、斎藤茜(サイトウ アカネ)ちゃん。私たちと同じ1年だよ」



ナナミが連れて来た見たことのない女の子に、私は


「はぁ……」


と、曖昧に頭を下げる。



茜ちゃん。



と呼ばれたその子は胸まで伸びた黒髪をオサゲにしていて、黒ぶちメガネをかけている。