「亜美、いくぞ」



「先輩、待って!」



さわやかな初夏の空の下、私たちは手をつないで公園のベンチから腰を浮かした。



私、長野亜美(ナガノ アミ)。



彼氏は2級年上の中羽樹(ナカハネ タツキ)先輩。



私たちの関係は、今年の春ごろから続いている。



正直、1つの季節を超えるくらい一緒にいられるなんて、思っていなかったんだけれど、こうして今も仲良くしていられるようになった。