お母さんとお父さんがアメリカに行ったのはたしか三日前。
アメリカの大学に行ってる兄のため、様子を見に行った。
つまり、旅行をしてる。
一ヶ月も。
「舞は学校だから家にいてね」
どうせなら、夏休みに行けばいいのに。
「夏休みに行ったら高いのよ」
そういう問題じゃなくてっ
中一の娘を一人に一ヶ月間も普通する?
常識だっつーの。
でも、おかげで 楽しい生活を送れてる。
好きな時間に帰れるし、
好きに時間に家を出れる。
いつもなら、そんなことは許されない。
夜にコンビニに行ったり、友達の家に泊まったり。
でも、家事は全部自分でしなきゃいけない。
洗濯、食器洗い・・・
まぁ仕方がないけど。
「おなかすいたぁ」
今日は部活の帰りも遅く、疲れた。
先輩にすごく憧れる。
一年は、毎日走らされるだけ。
帰って来た頃には、もう体力が全くない。
晩ご飯を作るのがめんどくさい。
だけど、夜八時を回った今、コンビニに行く体力は十分ある。
私は家鍵を手に持ち、夜の町へと出かけた。
コンビニは家から三分で近い。
コンビニに入ると、二十代の女性が「いらっしゃいませ」と笑顔で言った。
私はドリンクコーナーへ行った。